【アパート 屋上防水】入居率アップにつながるリフォーム術

1. はじめに
築20年以上経過したアパートでは、外壁や屋根の劣化に加え、見逃されがちなのが「屋上防水」の劣化です。屋上は常に雨風や紫外線を受けるため劣化が早く、放置すると雨漏りや湿気、カビの原因になります。
入居者にとって「安心して長く暮らせる物件かどうか」は、契約の大きな判断基準です。屋上防水をしっかり整備することは、トラブル防止だけでなく、入居率アップにつながる有効なリフォーム術でもあるのです。
2. 屋上防水を怠ると入居率が下がる理由
2-1 雨漏りトラブルが入居者離れを招く
屋上の防水層は、紫外線や風雨にさらされ続けるため劣化が早く、築15〜20年を迎えるとひび割れや膨れ、剥がれといった症状が顕著になります。そのまま放置すれば雨水が屋内へ浸入し、天井や壁にシミができ、最悪の場合はカビや腐朽菌の繁殖につながります。
入居者にとって「雨漏り」は住環境の快適さを一気に損なう深刻なトラブルです。天井のシミやカビ臭は衛生面の不安を与え、アレルギーや喘息といった健康被害にも直結するため、特にファミリー層や女性入居者から敬遠されやすい傾向があります。
クレームが増えればオーナーの対応コストも増大し、退去につながるだけでなく、口コミや不動産会社を通じて「雨漏りする物件」と噂が広がり、新規入居希望者の減少に直結します。
2-2 「管理不足の物件」と見なされる
屋上は普段入居者の目に直接触れにくい部分ですが、内見時に不動産会社や建築関係者が状態を確認することは多くあります。防水層がひび割れたり膨れていると「メンテナンスが後回しにされている物件」と判断され、築年数以上に老朽化して見られるリスクがあります。
特に築20年以上の物件では「古いけれど管理が行き届いているかどうか」が入居判断の大きなポイントです。外壁や共用部がきれいに整っていても、屋上の劣化を放置しているだけで「オーナーが維持管理に投資していない」と見なされ、競合物件に比べて不利になります。
結果として、空室リスクが高まり、不動産会社も積極的に紹介しづらくなるのです。
2-3 家賃を下げざるを得ない状況に
屋上防水の不備によって「雨漏りリスクがある」と見られた物件は、相場家賃で募集してもなかなか入居希望者が集まりません。不動産会社からも「この状態では相場より下げないと決まりにくい」と指摘されるケースが多く、結果的にオーナーが家賃を下げざるを得ない状況に追い込まれます。
一度下げた家賃は元に戻すことが難しく、長期的に収益を圧迫します。さらに空室が続けば、家賃収入の減少に加えて修繕費の確保も難しくなり、負のスパイラルに陥るリスクが高まります。
3. 屋上防水が入居率アップにつながる理由
3-1 「雨漏りの心配がない物件」として信頼される
屋上防水を定期的に行い、「防水工事済み」とアピールできる物件は、入居者に大きな安心感を与えます。雨漏りやカビの心配がないことは、特に長期入居を検討するファミリー層にとって大きな魅力です。
信頼感は契約更新にも直結し、結果的に安定した入居率を確保できます。
3-2 建物全体の見た目が若返る
屋上防水工事によって表面のひび割れや汚れが補修されると、建物全体の印象が大きく変わります。外観写真を見ただけでも「清潔感がある」「しっかり管理されている」と伝わるため、内見者の第一印象が良くなり、成約率が向上します。
築年数が古くても「管理次第で新築に近い印象に見せられる」のが屋上防水工事の強みです。
3-3 快適性が向上し長期入居を促進
遮熱効果を持つ防水材を採用すれば、屋上からの熱の侵入を抑えられます。これにより夏場の室温上昇を防ぎ、冬は断熱効果で暖房効率を高めることができます。
入居者からは「エアコンの効きが良くなった」「光熱費が減った」という声につながり、満足度が高まります。快適性の向上は長期入居を促進し、退去率の低下にも直結します。
3-4 不動産会社から紹介されやすい物件になる
物件情報に「防水工事済み」「メンテナンス実施済み」と明記できれば、不動産会社にとっても安心して紹介できる物件になります。営業担当者が安心して推せる物件ほど早期成約につながりやすいため、入居率アップの大きな後押しになります。
4. 屋上防水リフォームの具体的な方法
4-1 ウレタン防水
液状のウレタン樹脂を塗り重ね、防水層を形成する工法です。
- メリット:継ぎ目のない仕上がりで複雑な形状の屋上にも対応可能。工期が比較的短く、コストも抑えられる。
- デメリット:紫外線に弱いため、トップコートの定期塗り替えが必要。
- 耐用年数:10〜12年程度。
初めて防水工事を行う築20年前後のアパートに適しており、コストパフォーマンスに優れています。
4-2 シート防水
塩ビシートやゴムシートを屋上に貼り付ける工法です。
- メリット:厚みが均一で高い防水性能を発揮。遮熱タイプを選べば快適性アップも可能。
- デメリット:下地に凹凸が多いと施工が難しい。端部の処理に技術力が必要。
- 耐用年数:12〜15年程度。
安定した耐久性と機能性があり、長期的な修繕計画を立てたいオーナーに選ばれる工法です。
4-3 アスファルト防水
アスファルトを溶かして積層する工法で、歴史が長く信頼性が高い施工方法です。
- メリット:耐用年数が15〜20年と長く、大規模修繕の一環として採用されることが多い。
- デメリット:施工時に高温処理が必要で、工期やコストはやや高め。専門技術を持つ職人が不可欠。
- 耐用年数:15〜20年。
大型マンションや公共施設でも採用されており、費用はかかっても「安心感」を優先したいオーナーに最適です。
5. 補助金や制度を活用してコストを削減
自治体によっては防水工事に補助金が出る場合があります。
- 工事費用の1/3補助(上限150万円)
- 省エネリフォーム補助金(遮熱・断熱効果のある防水材対象)
- 固定資産税の減額措置
これらを活用すれば、オーナーの負担を大幅に軽減しつつ入居率アップを狙えます。
6. 成功事例
事例1:雨漏りクレームがゼロに
築25年のアパートで毎年のように雨漏りが発生。ウレタン防水を施工した結果、雨漏りが完全に解消。入居者満足度が向上し、退去率が大幅に減少しました。
事例2:外観改善で空室解消
築28年の鉄筋アパート。屋上シート防水を採用し、遮熱タイプを導入したことで「夏でも快適」と入居者から高評価。半年以内に空室がゼロとなり、家賃も相場並みに維持できました。
事例3:資産価値の維持に成功
築30年のアパート。アスファルト防水を選択し、外壁塗装と同時施工で見た目が一新。売却査定でも「管理が行き届いている物件」と評価され、予定より高い価格で売却できました。
7. まとめ
屋上防水工事は「費用のかかる修繕」ではなく、入居率アップのための戦略的なリフォームです。
- 雨漏りリスクの解消 → クレーム減少・退去防止
- 外観改善 → 内見者の第一印象アップ
- 遮熱・断熱効果 → 快適性向上で長期入居を促進
- 資産価値維持 → 融資や売却でも有利
築20年を超えるアパートこそ、屋上防水を見直すことで「老朽化物件」から「選ばれる物件」へと変わります。
お問い合わせ情報
アパートマンション大規模修繕ダイレクト 東三河店
所在地 〒442-0007 愛知県豊川市大崎町上金居場53番地
電話番号 0533-56-2552
問い合わせ先 info@sanyu-tosou.com
会社ホームページ https://sanyu-tosou.com/
YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@team-sanyu