【アパート 屋上防水】トラブル前にやっておきたい予防修繕

目次

1. はじめに

アパート経営で避けて通れないのが「修繕」の問題です。外壁や屋根は目立つため定期的にメンテナンスを行う大家さんも多いですが、意外と見落とされがちなのが「屋上防水」です。

屋上防水は、建物を雨や紫外線から守る“最後の砦”。しかし、劣化が進んでから工事を行うと修繕規模は一気に拡大し、費用も数倍に膨れ上がります。しかも雨漏りなどのトラブルが発生すれば、入居者からのクレームや退去につながり、経営に大きな悪影響を及ぼします。

だからこそ重要なのが「予防修繕」です。小さな劣化の段階で適切に対応することで、トラブルを未然に防ぎ、長期的に安定した経営を実現できます。

この記事では、屋上防水で行うべき予防修繕の考え方や具体的な方法、成功事例まで詳しく解説します。


2. なぜ屋上防水に「予防修繕」が必要なのか?

2-1 トラブルは「気づいたときには手遅れ」

屋上の防水層は普段目に触れることが少なく、劣化に気づきにくい部分です。そのため「雨漏りが始まったから工事をする」という対応になりがちです。ところが雨漏りが発生した時点では、すでに下地や構造部まで被害が及んでいることが多く、修繕コストは大幅に膨らみます。

2-2 早期対応なら低コストで済む

劣化が軽微なうちなら、トップコートの塗り替えや部分補修で対応でき、費用も数十万円程度で済みます。しかし放置して全面改修が必要になれば、数百万円単位の出費が避けられません。予防修繕は「安く抑えるための先行投資」と言えます。

2-3 入居者満足度と空室対策につながる

雨漏りやカビが原因で退去されたり、口コミで悪い評判が広がったりすると、空室リスクが一気に高まります。逆に「しっかり管理されている物件」と見られれば、入居者の安心感につながり、長期入居や新規入居促進に直結します。


3. 屋上防水でやっておきたい予防修繕のポイント

3-1 定期点検を習慣化する

屋上防水は10〜15年が耐用年数の目安ですが、環境条件によって劣化速度は大きく変わります。紫外線が強い地域や風雨が強い立地では劣化が早まります。
5年に一度の専門点検+毎年の目視チェックを習慣化することが大切です。

3-2 トップコートの塗り替え

防水層を紫外線や雨水から守るための「トップコート」は5〜7年ごとに塗り替えが推奨されます。トップコートを塗り直すだけで、防水層本体の寿命を大幅に延ばせます。

3-3 部分補修で被害を最小限に

ひび割れや膨れが見つかった場合は、部分補修で対応可能です。小さな劣化の段階で手を打つことで、全面改修を避けられます。

3-4 ドレン(排水口)の清掃

排水口が落ち葉やゴミで詰まると、屋上に水が溜まり防水層の劣化を加速させます。年に数回は清掃を行い、水はけを良好に保ちましょう。

3-5 遮熱・断熱性能付きの防水材を検討

最近では、予防修繕の段階で「遮熱ウレタン」「遮熱シート」などを採用する大家さんが増えています。防水性能に加えて住環境の改善も実現でき、入居者満足度アップに直結します。


4. 人気の防水工事と予防修繕に適した施工方法

ウレタン防水(密着工法/通気緩衝工法)

液体ウレタンを塗り重ねて防水層を形成。

  • 予防修繕に最適:表面の塗り替えで耐用年数を延長できる
  • メリット:複雑な屋上形状にも対応可能

シート防水(塩ビシート・ゴムシート)

シートを貼り付けて防水層を形成。

  • 予防修繕:シート表面の補修や端部処理で劣化を抑えられる
  • メリット:仕上がりが整然とし、耐久性も高い

アスファルト防水

実績が長く、大規模アパートでよく採用される。

  • 予防修繕:定期的な点検と表面保護で寿命を延ばせる
  • メリット:耐久性が非常に高い

5. 予防修繕を行った成功事例

事例1:築22年アパート、トップコートで延命成功

Aさんは築22年の木造アパートで「雨漏りが心配」と感じていました。専門点検の結果、防水層自体はまだ健全だったため、トップコートの塗り替えを実施。わずか60万円の工事で防水寿命を7年延ばし、将来的な大規模修繕の先送りに成功しました。

事例2:遮熱防水材で入居率改善

Bさんは最上階の住戸で「夏が暑い」と入居者から不満を受けていました。予防修繕として遮熱ウレタン防水を施工したところ、上階の温度が下がり入居者の満足度が改善。口コミで新規入居希望者が増え、空室が短期間で埋まりました。

事例3:売却前に補修で査定額アップ

Cさんは築30年の鉄筋アパートを売却予定でした。点検で屋上に軽微なひび割れが見つかったため、部分補修と清掃を実施。工事費はわずか30万円でしたが、再査定時には「メンテナンス良好」と評価され、当初査定より200万円高く売却できました。


6. 予防修繕を計画的に進めるコツ

  1. 修繕履歴を残す
    いつ点検し、どのような補修を行ったかを記録することで、将来の大規模修繕の判断がしやすくなります。
  2. 長期修繕計画に組み込む
    外壁塗装や屋根工事と同じタイミングで屋上防水を計画することで、足場費用や仮設費用を削減できます。
  3. 補助金を活用する
    省エネや長寿命化の観点から、予防的な修繕も補助対象となる場合があります。最新情報をチェックし、負担を軽減しましょう。

7. まとめ

屋上防水の修繕は「雨漏りが起きてから」では遅すぎます。

  • 早めに点検・補修を行うことで費用を抑えられる
  • 入居者の安心感を確保し、空室リスクを防げる
  • 資産価値を維持し、売却時にも有利になる

予防修繕は「余分な出費」ではなく「将来の損失を防ぐ投資」です。築10年以上のアパートを所有する大家さんこそ、今の段階で屋上防水の点検・補修を計画的に行いましょう。


お問い合わせ情報

アパートマンション大規模修繕ダイレクト 東三河店
所在地 〒442-0007 愛知県豊川市大崎町上金居場53番地
電話番号 0533-56-2552
問い合わせ先 info@sanyu-tosou.com

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