【アパート 鉄部塗装】長期的に得するための修繕とは?

目次

1. はじめに

アパート経営において避けて通れないのが「修繕」です。外壁や屋上と並んで、見落とされがちなのが 鉄部(外階段・手すり・ベランダ柵・玄関ドア枠など) の劣化です。

鉄部は紫外線・雨風・湿気にさらされることでサビが発生しやすく、放置すると建物全体の印象や安全性を大きく損ないます。しかし、劣化してから高額な修繕を行うよりも、定期的に鉄部塗装を実施して予防修繕を行う方が、長期的に見て得をするのです。

この記事では、鉄部塗装を長期的に考えた修繕戦略の重要性と、実際に得られる経済効果について詳しく解説します。


2. 鉄部塗装を放置した場合のリスク

鉄部はアパートの外観や安全性を支える重要な部分です。しかし、「まだ大丈夫」と先延ばしにしてしまうと、思わぬトラブルや多額の出費につながるリスクがあります。放置によって起こり得る問題を具体的に見ていきましょう。


2-1 サビの進行による安全性の低下

鉄部は一度サビが出始めると酸化が急速に進み、短期間で強度を失います。

  • 階段の踏板が薄くなり、ついには穴が空いてしまう
  • 手すりがぐらつき、体重をかけた拍子に折れて転落事故につながる
  • ベランダ柵が腐食して落下の危険性を生む

こうした事故が起これば入居者の安全を脅かすだけでなく、オーナーが損害賠償責任を負うケースもあります。さらにニュースや口コミで悪評が広まれば、物件の評判そのものに傷がつきます。

実際に、築25年のアパートで外階段の踏板が抜け、修繕費200万円+入居者への補償で合計400万円以上の出費になった事例もあります。「小さなサビを見過ごした代償」が、経営を大きく揺るがすのです。


2-2 外観の印象悪化で空室リスク増大

鉄部の劣化は入居者や内見者の目にすぐ入る部分。赤茶けたサビや塗装の剥がれがあると、建物全体が築年数以上に古びて見えてしまいます。

  • 「ここに住むのは不安だ」と入居希望者に思わせる
  • 不動産会社からも「紹介しづらい物件」と判断される
  • 空室が長期化し、家賃収入が大幅に減少する

内装をリフォームしていても、共用部分がサビだらけでは印象が台無しです。第一印象の悪さで内見を断られれば、募集広告費や不動産会社への手数料など余計なコストも発生します。


2-3 修繕費の高騰

鉄部塗装を早期に行えば数十万円の工事で済むものが、放置すれば数百万円に跳ね上がることがあります。

  • 初期段階:ケレン(サビ落とし)+塗装 → 30〜80万円程度
  • 中期段階:一部補強+塗装 → 100〜200万円程度
  • 末期段階:鉄部交換・溶接補強+全面塗装 → 200〜300万円以上

つまり、「後でやろう」と先延ばしするほど、工事費用は雪だるま式に増加します。築古物件で複数箇所が同時に劣化していれば、トータルで1000万円近い修繕費が必要になることも珍しくありません。


2-4 資産価値の下落

鉄部の状態は、売却査定や金融機関の融資審査でも重要な評価ポイントです。

  • 鉄部がサビだらけ → 「修繕必須」とみなされ、査定額が数百万円下落
  • 融資審査で「建物の管理状態に不安あり」と判断され、融資条件が悪化
  • 購入希望者から「修繕費込みで値下げしてほしい」と要求される

一方で「鉄部塗装済み」と明記できれば、「管理状態良好」と評価され、売却額が数百万円上がるケースもあります。長期的に見れば、塗装を放置するかどうかで資産価値に数百万円〜数千万円の差が出ることさえあるのです。


3. 定期的な鉄部塗装が長期的に得する理由

3-1 大規模修繕を防げる

小さな段階で塗装をしておけば、大規模な交換工事を避けられます。数十万円の投資で数百万円規模の修繕を防げるのは、予防修繕ならではのメリットです。

3-2 入居者の安心感を守れる

きれいで安全な共用部は「この物件は管理されている」という安心感を与え、退去率を下げます。結果的に長期入居につながり、安定した家賃収入を維持できます。

3-3 家賃を下げずに維持できる

古さが目立つ物件は競合に合わせて家賃を下げざるを得ませんが、鉄部がきれいな状態なら「相場家賃を維持できる物件」として差別化できます。これが長期的に大きな収益差につながります。

3-4 資産価値を維持・向上できる

査定時に「鉄部塗装済み」と明記できれば、管理状態が良好と評価されます。売却予定がなくても、将来的な資産価値を守る意味で重要です。


4. 鉄部塗装の耐用年数と適切な周期

鉄部塗装は一度行えば永続的に持つわけではありません。塗料の種類によって耐用年数が異なります。

  • ウレタン塗料:耐久7年前後、低コストだが塗り替え頻度が高い
  • シリコン塗料:耐久10〜12年、コストと耐久性のバランスが良い
  • フッ素塗料:耐久15年以上、初期費用は高いが長期的には経済的

築古アパートで長期的なコストを考えるなら、シリコン塗料やフッ素塗料を選ぶのが得策です。

理想は 5〜7年ごとの点検+10年前後での再塗装。これにより大規模劣化を未然に防ぎ、修繕費の総額を抑えられます。


5. 鉄部塗装の費用相場と投資回収

費用相場

  • 外階段・手すり一式:30〜80万円
  • 共用廊下・ベランダ鉄部:50〜150万円
  • アパート全体の鉄部一式:100〜300万円

投資回収のシミュレーション

  • 家賃6万円の空室1戸が埋まれば → 年間72万円の収入増
  • 外階段塗装50万円を実施 → 1年以内に回収可能
  • 空室が複数戸埋まれば → 1〜2年で投資回収完了

さらに、退去率低下・家賃維持・資産価値向上という効果を考えると、鉄部塗装は費用対効果の極めて高い修繕だといえます。


6. 成功事例から学ぶ「長期的に得した」鉄部塗装

事例1:早期対応で大規模工事を回避

築20年の木造アパート。外階段に小さなサビが出始めた段階で50万円の塗装を実施。もし放置していれば階段交換で300万円かかるところを、予防修繕で大幅なコスト削減に成功。

事例2:玄関周りを整えて成約率アップ

築25年の鉄骨アパート。玄関ドア枠の塗装を行っただけで第一印象が改善し、内見から成約への確率が20%アップ。数十万円の投資で年間100万円以上の収入増に。

事例3:フッ素塗料で塗り替え周期を延長

築30年のアパートでフッ素塗料を採用。15年以上塗り替え不要となり、長期的に見て塗装回数が減少。トータルコストで数百万円の節約に成功。


7. まとめ

鉄部塗装は「今すぐの見た目改善」だけでなく、長期的に得をする修繕です。

  • サビの進行を防ぎ、大規模工事を回避できる
  • 安全性と安心感を確保し、入居率を安定化できる
  • 家賃を下げずに維持でき、長期的な収益差を生み出す
  • 資産価値を維持・向上させ、売却時も有利になる
  • 適切な周期で実施すれば、修繕費の総額を大幅に抑えられる

築古物件の大家さんこそ、鉄部塗装を「費用」ではなく「未来への投資」と捉えることが、長期的に得する経営につながります。


お問い合わせ情報

アパートマンション大規模修繕ダイレクト 東三河店
所在地 〒442-0007 愛知県豊川市大崎町上金居場53番地
電話番号 0533-56-2552
問い合わせ先 info@sanyu-tosou.com

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