【アパート 鉄部塗装】補助金も使える!今こそ始めたい修繕計画

目次

1. はじめに

築20年、30年と経過したアパート経営で大きな課題となるのが「修繕計画」です。外壁や屋根だけでなく、共用階段や手すり、ベランダ柵、玄関ドア枠などの鉄部は、常に風雨や紫外線にさらされ、サビや劣化が進みやすい部分です。

鉄部が劣化すると、入居者の安心感や物件の印象を損なうだけでなく、資産価値にも直結します。さらに放置すれば補修では対応できず、交換工事が必要になり、修繕費は数倍に膨らむこともあります。

しかし今は、国や自治体が用意する補助金制度を活用できるケースも増えてきました。補助金をうまく利用すれば、費用負担を軽減しながら計画的に修繕を進めることができます。

今回は「鉄部塗装」を中心に、補助金活用を見据えた修繕計画のポイントを7つの項目で解説します。


2. 鉄部塗装を放置できない理由

鉄部は見た目の美観だけでなく、安全性や経営の安定に直結する重要な部分です。放置すれば、見た目の劣化だけでは済まず、入居者の安心感や不動産としての評価にまで影響を及ぼします。

◆ サビが進行すると強度が低下し、階段や手すりが危険になる

鉄部は空気や雨水に触れると酸化し、サビが発生します。軽度のサビなら塗装で対応できますが、放置すると内部まで腐食が進行。階段の踏板が抜け落ちたり、手すりが折れて転落事故につながる可能性もあります。
入居者の安全を脅かすリスクが高まり、もし事故が起こればオーナーに重大な責任が及びます。これは「美観の問題」ではなく「安全性の問題」であり、最優先で対処すべき部分です。

◆ 外観の劣化が「古い物件」という印象を与え、内見者に敬遠される

共用階段や手すり、玄関周りなどの鉄部は、内見者が必ず目にする場所です。ここがサビだらけだと「築年数以上に古い」「管理が行き届いていない」といった印象を持たれてしまいます。
室内をきれいにリフォームしていても、共用部が劣化していれば「長く住みたくない」と判断され、空室がなかなか埋まらなくなるのです。

◆ 不動産会社からも「紹介しづらい物件」と判断される

入居者を紹介する立場の不動産会社も、第一印象を重視します。共用部の鉄部が劣化している物件は、「入居者からクレームが出るリスクが高い」「安心して紹介できない」と考えられ、積極的に案内されにくくなります。
結果的に内見数が減り、空室が長期化する要因になります。

◆ 修繕費用が数倍に膨らみ、経営を圧迫する

鉄部塗装を早めに行えば数十万円で済む工事も、劣化を放置すると鉄部自体の交換が必要になり、費用は数百万円に膨らむケースもあります。
例えば、外階段の塗装なら50万円前後で対応可能な場合もありますが、腐食で交換が必要になると200万円以上かかることもあります。
「まだ大丈夫」と先延ばしにするほど、修繕費は跳ね上がり、経営に大きな打撃を与えるのです。

➡ つまり、鉄部塗装は「先送りできない修繕」であり、定期的に実施することで事故リスクや空室リスクを防ぎ、経営を安定させる投資だといえます。


3. 修繕計画を立てるメリット

修繕を場当たり的に行うのではなく、長期的な視点で計画を立てることで、大家さんにとって多くのメリットがあります。

◆ 費用を年単位で平準化でき、資金繰りが安定する

計画を持たずに突発的に修繕を行うと、数百万円単位の費用が急に発生し、資金繰りに大きな負担を与えます。
一方、長期修繕計画を立てておけば、「5年後に鉄部塗装」「10年後に外壁塗装」といったスケジュールで資金を準備できます。結果として、無理のない資金繰りで修繕を実施でき、経営の安定につながります。

◆ 劣化が進む前に予防的に対応できるため、修繕費を抑えられる

早期に修繕を行えば「塗装で済む」ケースが多いですが、放置すれば「交換」になり、費用は数倍に跳ね上がります。
予防的に対応することで、結果的にトータルコストを大きく抑えることができます。

◆ 外壁・屋根・鉄部などをまとめて施工すれば足場費用を削減できる

外壁塗装や屋上防水など、足場が必要な工事はまとめて実施するのが賢明です。鉄部塗装を同時に行えば、足場を共用できるため、工事全体のコスト削減につながります。
「外壁だけ先にやって、鉄部は数年後に…」とバラバラに施工すると、足場費用が二重にかかってしまい、結果的にムダな出費となります。

◆ 補助金制度に合わせて工事を実施でき、費用軽減につながる

国や自治体によっては、省エネや長寿命化を目的とした補助金制度があります。鉄部塗装も大規模修繕の一部として対象になるケースがあります。
長期的な計画を立てておけば、補助金の募集時期に合わせて修繕を行うことができ、実質的な自己負担を大きく軽減できます。

◆ 優先順位を整理して無駄のない修繕が可能になる

長期修繕計画では「どの部分をいつ修繕すべきか」を整理できます。鉄部は安全性に直結するため優先度が高く、外観や内装よりも先に対策すべきです。計画的に優先順位をつけることで、効率的かつ無駄のない修繕が実現します。

4. 補助金を活用できるケース

鉄部塗装を含む修繕工事でも、条件によっては補助金の対象となることがあります。

4-1 省エネ関連補助金

遮熱・断熱効果を持つ塗料を使う場合、省エネ改修として補助対象になるケースがあります。鉄部塗装単体では難しくても、外壁や屋上とセットで行えば対象となる可能性が高まります。

4-2 長寿命化・耐震関連補助金

建物全体の長寿命化や耐震性向上を目的とした大規模修繕に、鉄部塗装が含まれる場合、費用の一部が助成されることがあります。

4-3 自治体独自の住宅リフォーム制度

市町村によっては「住宅リフォーム補助制度」「賃貸住宅ストック長寿命化事業」などを設けているケースもあります。工事費用の一部(10〜30%程度)を補助してもらえる場合もあり、事前確認が重要です。


5. 鉄部塗装の費用相場と投資回収

鉄部塗装の費用は、対象となる部位や劣化の度合い、使用する塗料の種類によって幅があります。あくまで一般的な目安ですが、以下のような相場感を押さえておくと計画が立てやすくなります。

◆ 部位別の費用目安

  • 外階段・手すり一式:30〜80万円
     入居者や内見者が必ず利用する共用部分。サビが進行しやすく劣化が目立つ場所のため、見た目改善効果も高いです。
  • 共用廊下・ベランダ鉄部:50〜150万円
     毎日使われる動線で、入居者の満足度に直結します。手すりや柵の安全性も確保できるため、退去防止効果が期待できます。
  • アパート全体の鉄部一式:100〜300万円
     ドア枠や階段、ベランダ柵などすべてをまとめて施工する場合。足場を組む必要があるケースも多いため、外壁塗装や屋根工事と同時に行うとコスト削減が可能です。

◆ 費用を高める要因と抑えるポイント

  • 劣化の進行度:サビが軽度なら塗装で済みますが、腐食が進んで交換が必要になると費用は跳ね上がります。
  • 塗料の種類:ウレタンは安価(耐久7年前後)、シリコンは中程度(耐久10〜12年)、フッ素は高額だが長寿命(15年以上)。長期的に見るとフッ素の方が経済的な場合もあります。
  • 足場の有無:足場費用は数十万円規模になるため、外壁塗装や屋上防水と同時施工がおすすめです。

◆ 投資回収のシミュレーション

一見するとまとまった費用に思える鉄部塗装ですが、実際には投資回収が早い工事です。

  • 例1:空室1戸が埋まった場合
     家賃6万円 × 12か月 = 年間72万円の収入増。
     外階段塗装に50万円を投資しても、1年以内に回収可能。
  • 例2:空室3戸が埋まった場合
     家賃5万円 × 3戸 × 12か月 = 年間180万円の収入増。
     アパート全体の鉄部塗装(150万円)を実施しても、1年で投資回収可能。
  • 例3:退去率が下がった場合
     「古く見えるから退去したい」という入居者が減ることで、数年間で数百万円単位の機会損失を防げる可能性があります。

◆ 補助金を活用すればさらにお得

近年は、省エネや長寿命化を目的とした改修に対して国や自治体の補助金制度が充実しています。

  • 遮熱・断熱性能のある塗料を使用した場合、省エネ改修として補助対象になることがある
  • 賃貸住宅ストック長寿命化事業に該当すれば、費用の一部を補助してもらえるケースがある
  • 市町村の「住宅リフォーム補助制度」では、工事費用の10〜30%が助成される場合もある

補助金を活用できれば、自己負担が半分以下になることもあり、費用対効果は飛躍的に高まります。

6. 成功事例に学ぶ鉄部塗装の効果

事例1:共用階段のサビ改善で満室回復

築25年アパートのオーナーは、階段のサビが原因で内見者に敬遠されていました。鉄部塗装を実施した結果、「管理が行き届いている物件」と評価され、3か月で満室に。

事例2:玄関ドア枠の塗装で成約率アップ

玄関枠のサビを補修・塗装したところ、不動産会社から「紹介しやすい」と評価され、成約率が20%向上しました。

事例3:補助金活用で費用負担を軽減

築30年の鉄骨アパートで大規模修繕を行う際、補助金を活用して工事費の3分の1が助成されました。実質負担を抑えながら物件の美観と安全性を確保できました。


7. 今こそ始めたい修繕計画のポイント

  1. まずは鉄部の状態をチェック(サビ・塗装剥がれ・ぐらつきなど)
  2. 修繕の優先順位を決める(鉄部は安全性が高リスクなので優先度大)
  3. 外壁や屋根との同時工事で足場費用を節約
  4. 補助金制度を調べ、申請スケジュールに合わせて工事を計画
  5. 信頼できる業者に相談し、長期的な修繕計画を立案

これらを押さえることで、ムダを省きながら効果的な修繕が実現できます。


まとめ

鉄部塗装は「見た目を整えるだけの工事」ではありません。

  • 入居者の安心感を高め、空室改善につながる
  • サビの進行を防ぎ、修繕費用を大幅に削減できる
  • 外観を若返らせ、資産価値を維持・向上できる
  • 補助金制度を活用すれば、自己負担を軽減できる

築年数が経過したアパートを所有している大家さんこそ、今こそ修繕計画を始めるタイミングです。鉄部の点検から一歩を踏み出し、安心・安全・高収益な経営を実現しましょう。


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アパートマンション大規模修繕ダイレクト 東三河店
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